葬儀で届いた供花のお返しマナー|金額やタイミングの基本知識

供花をいただいた際、お返しに悩むことがあるかもしれません。この記事では供花のお返しに関するマナーや相場・贈るタイミングなどについて、失礼のない対応方法を詳しく解説します。メッセージ例文もありますので参考にしてみてください。

供花のお返しは必要か?

基本的にお返しは不要

供花のお返しについて悩む方は多いですが、基本的に供花に対するお返しは不要です。特に親族や親しい友人、会社の同僚などからの供花は、お悔やみの気持ちを込めて贈られているため、個別にお返しをする必要はありません。ただし、葬儀後の挨拶状(お礼状)で感謝の気持ちを伝えると、より丁寧な対応になるでしょう。

お返しが必要な場合

供花のお返しが必要になるケースは、一般的に取引先やあまり親しくない方から供花をいただいた場合です。このような場合は、葬儀後に感謝の意を込めて「香典返し」と同じタイミングでお返しを贈ることが多いです。お返しの品は供花の金額に応じて選び、失礼のないよう配慮しましょう。

供花のお返しに適切な金額とは?

相場の基本

供花のお返しにかける金額は、一般的に供花の価格の3分の1から半額程度が目安とされています。例えば、1万円の供花をいただいた場合、3,000円から5,000円程度のお返しが適切です。

供花の価格との関係

供花のお返しは、供花の価格によって変動しますが、高価な供花をいただいた場合も、必ずしもそれに応じた高額なお返しをする必要はありません。あくまでも感謝の気持ちを示すものとして考え、過剰なお返しはかえって相手に負担をかけることがあります。相場を参考にしながら、バランスの取れたお返しを心がけるとよいでしょう。

供花のお返しにおすすめの品物

一般的なお返しの品

供花のお返しには、日常で使える品や食べ物がよく選ばれます。特にタオルや洗剤・コーヒー・菓子折りなどは人気です。消耗品や食べ物は形に残らず、相手に負担をかけないため、感謝の気持ちを伝えるのに適しています。

またカタログギフトも選択肢の一つです。相手が好きな商品を自由に選べるため、より喜ばれることが多いです。

供花に対するお返しに避けるべき品

供花のお返しとして避けるべき品物には、高価すぎるものや、宗教的な意図を感じさせるものがあります。特に香典返しと同様に「縁起が悪い」とされるもの(刃物など)は選ばないよう注意が必要です。また嗜好が大きく分かれるもの(強い香りがある商品など)も避けるのが無難です。

お返しはあくまで感謝の気持ちを表すためのものなので、相手に負担をかけないことが大切です。

供花のお返しを送る適切なタイミング

一般的なタイミング

供花のお返しを送るタイミングは、葬儀後の四十九日法要や忌明けに行うことが一般的です。これにより相手に十分な時間を確保でき、かつ一連の葬儀に関する手続きが落ち着いてから送ることができるため、相手に対しても配慮した時期となります。特に急ぐ必要はなく、ゆっくりと感謝の気持ちを表すことが望ましいです。

地域や宗派ごとの違い

供花のお返しのタイミングは、地域や宗派によって異なる場合があります。一部の地域では、忌明けにこだわらず、葬儀の直後にお返しを行うケースもあります。

また宗派によっては四十九日よりも早い時期に区切りをつけることもありますので、親族や周囲と相談して決めることが大切です。地域の習慣に配慮することで、相手に不快感を与えずに済むでしょう。

供花のお返しに関するトラブルを避けるための注意点

お返しは「のし紙」ではなく「掛け紙」

お返しの際は「のし」をかけず、代わりに「掛け紙」を使います。

表書きには「志」「粗供養」などの文字を使うのが一般的です。また地域や宗派によって表書きの表現が異なることがあるため、事前に確認しておくと安心です。

水引き

供花のお返しの水引きは、「黒白」や「双銀」などの結び切りのものが用いられます。結び切りは「繰り返さない」意味を持っているため、葬儀関連のお返しには欠かせないものです。

地域によって色や形状の違いがあるため、事前に確認してから使用するのが良いでしょう。

書面やメッセージカードの添付

供花のお返しに感謝の気持ちを表すため、書面やメッセージカードを添えるとなお良いでしょう。特に供花をいただいた方への感謝の気持ちを丁寧に伝える一言を添えることで、相手にもその誠意が伝わりやすくなります。形式にこだわりすぎず、気持ちを表現することが大切です。

供花のお返しにおけるよくあるミス

供花のお返しでよくあるミスの一つは、タイミングを誤ることです。お返しの時期が遅すぎると、相手に不安を与えてしまう可能性があります。また、地域の慣習や宗派による違いを考慮せずにお返しの品を選んだり、のし紙や水引きのマナーを誤ることも避けるべきです。注意深く対応することで、トラブルを防ぐことができます。

供花のお返しに添えるメッセージ例文

供花のお返しに添えるメッセージは、感謝の気持ちを丁寧に伝える内容にしましょう。お礼状のみを送る場合は、品物がなくても感謝の気持ちが十分伝わる文章がよいです。

例文1(お返しに添えるメッセージ)

拝啓
この度 亡夫(続柄)〇〇(故人名)儀 葬儀に際してはご丁寧なお心遣いを賜り誠にありがとうございました。
お陰様で〇月〇日
〇〇〇〇〇(戒名)
無事四十九日の法要を相営むことができました。
親しい皆様に見送って頂き夫もさぞ喜んでいることでしょう。
故人生前中のひとかたならぬご厚誼に心より感謝申し上げます。
つきましては、供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け申し上げますのでご受納くださいませ。
本来であれば直接ご挨拶に伺いお礼を申し上げるべきところ、略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます。

敬具
令和〇〇年〇〇日
住所
喪主 〇〇(喪主の名前)
外 親戚一同

例文2(お礼状のみ送る場合)

謹啓
先般 亡夫(続柄)〇〇(故人名)の葬儀に際しては、立派なご供花を賜りまして誠にありがとうございました。遺族を代表しまして厚く御礼申し上げます。
謹んでお受けし霊前に供えさせていただきました。〇〇(故人名)もさぞ喜んでいることと存じます。
お陰様をもちまして〇月〇日に四十九日の法要を滞り無く営ませて頂きました。
本来であれば拝趨の上御礼申し上げるべきところ、略儀にて失礼とは存じますが、書中をもってご挨拶申し上げます。
敬白
令和〇年〇月〇日
住所
喪主 〇〇〇〇
外 親戚一同

供花のお返しの品はどうやって送る?

インターネットで注文する

供花のお返しの品を送る際、インターネットでの注文が便利です。多くのギフトサイトや葬儀関連サービスでは、供花に適したお返し品の取り扱いがあります。品物を選んで注文すると、直接相手先に配送してくれるため、忙しい方でも安心して手配できます。

また掛け紙の対応やメッセージカードのサービスがある場合もあるので、これらを利用して感謝の気持ちを丁寧に伝えることができます。

百貨店などで購入して発送する

もう一つの方法として、百貨店などでお返しの品を購入し、直接配送手続きを行うこともあります。特に高品質な品を選びたい場合や、目で見て選びたい場合には百貨店の利用がおすすめです。

店員さんが掛け紙や包装の手配をしてくれるため、失礼のない形で贈ることができます。配送先の住所を確認し、手続きを依頼するとスムーズに進められます。

まとめ

供花へのお返しは基本的に不要ですが、感謝の気持ちを伝えるための一つの方法です。お返しの必要性やタイミング・品物の選び方など、適切な対応を心がけることで、相手に対して礼儀正しい印象を残せます。相場や地域の習慣にも配慮しながら、過度になりすぎず、相手に負担をかけないお返しを選びましょう。

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